トライアスロンを始めるにあたり、悩ましいのがウェットスーツの選び方かと思います。
私の場合は、タイミングよく試着会があったので、そこで購入しました。結果、オーダーメイドではなく既製品で、上下がつながっていて、袖ありという、多分一番多くみられるタイプを選ぶことになりました。初心者ならこれで十分だと思いますが、他にも色々なタイプがありますので、一通りご紹介してみましょう。

管理人のウェットスーツ(背面)、上下がつながった袖ありの既製品です。
また、後半では、実際の使い方や便利な裏技をご紹介します。もうウェットスーツは持ってるよという人も、良かったら覗いて行ってください。
Contents
選び方編
そもそも必要なの?
大会のルールで、着用義務がある場合が多いです
ウェットスーツ必須でない大会もありますが、それで選択肢が絞られるのももったいないように思います。ここはひとつ、必要なものと割り切ってしまいましょう。丁寧に扱えば数年はもつそうです。
買わないとだめ?レンタルはないの?
じっくり続けるつもりなら買い!でもレンタルも充実
レンタルを試着と思ってじっくり探すのもいいかもしれません。またレンタルで気に入って購入に至れば、レンタル料金が無駄にならないというショップも見掛けました。いずれにせよ、大会に間に合わないことがないよう、余裕をもって手配するようにしてください。事前に着て泳ぐことができればベストですね。
ウェットスーツの効果
浮力が増す、速くなる
ウェットスーツを着ると浮きやすくなります。沈んでいるより浮いている方が、スイムのタイムは上がります。ただしデメリットもあって、足が水面に出やすくなるので、キックが空振りしてしまうことがあります。また肩が覆われているため回しにくく感じる人もいます。このあたりは練習でカバーできるでしょう。
保温
冷たい水に直接触れずに済みます。大会当日の水温が低い場合、着用義務が発表されることもよくあります。半面、暑い夏には体温が上がりすぎることもあるので、義務でない場合には着用するかどうかを自分でしっかり判断する必要があります。
身体の保護
プールで練習する際はコースロープがありますが、海ではそうはいきません。大勢で団子になったときなど、周りの人と腕や身体がぶつかったりします。このときウェットスーツを着ていると、衝撃が和らぎます。
ウェットスーツの種類
トライアスロン専用か、ダイビング用・サーフィン用などを流用するか
これから買うなら当然専用を選ぶべきですが、ダイビング用やサーフィン用でもレースに出られないことはないと思います(大会事務局に問い合わせるといいでしょう)。ただし、泳ぐ目的で作られていないため、全然お勧めはできません。
袖なし(ロングジョン)か袖ありか
袖なしのメリットデメリットを挙げてみます。袖ありはちょうど逆になると思ってください。
- 袖なしのメリット
- 着脱が簡単。タイトなので袖を通すのは結構大変です。ウォッチを使う人は尚更かと。
- 生地が少ない分、軽く嵩も低いため、荷物が少なくなる
- 腕が回しやすい。長袖で肩が覆われているとやっぱり動きが制限されます
- 腕のゼッケンナンバーが見えるので、応援する人に見つけてもらえやすい(ゼッケンについては別途まとめます)
- 袖なしのデメリット
- 寒い
- 腕が人に当たると痛い
- 浮力が減る
袖ありのメリットとしては、寒さを感じにくい、人に当たっても痛くない、・・・ということですね。両方用意できれば文句なしですが、いずれか一方を選ぶとなると、長袖の方が良いように思います。海に入って、水が冷たいと感じたことが多かったせいかもしれません。
一体式か上下別か
上下別の方が断然脱ぎ着がしやすいです。また、上下別だと上着が前開きになるのもポイントです。ただ、一体式に比べ高価になるようです。また、一体式よりは種類が少ないようです。
既製品かオーダーメイドか
既製品
既製品はオーダーメイドに比べて安価でお手軽なイメージがありますが、値段はピンキリで、やはり高級品は生地が薄く、柔らかく、泳ぎやすいそうです。試着や交換ができるならチャレンジしてみたいですね。
オーダーメイド
オーダーメイドの場合、採寸や製作に時間が必要なので早めに手配する必要があります。シーズンが近づくにつれ混みますので、気を付けないと、出場予定の大会に間に合わない恐れがありますよ。とても泳ぎやすいため、高価に思えても、値段に見合った価値はあるそうです。
初心者のうちに作ってしまうと、その後どんどん体形が変わったり、泳ぎ方が変わったりするのではとの心配もありますが、大抵のショップではサイズ直しにも対応してくれるようですので、聞いてみましょう。
なお、泳ぎに特に自信のない人は、敢えて最初からオーダーメイドにするのもアリだと思います。理由は、やっぱりオーダーメイドは確実に泳ぎやすいため。ショップによっては、サイズはもちろんのこと、生地の厚さまでカスタマイズしてくれます。
どういうことかというと、例えば下半身が沈みがちの場合、腰あたりの生地を厚くして、浮きやすく作ってくれるそうです。道具にここまで助けてもらえるなんて、すごくないですか?
既製品の買い方もいろいろあります
店頭で試着
店頭で試着して合うものを探すのが一番一般的ですね。トライアスロン用品専門店か、トライアスロンコーナーのある自転車店を訪ねることになります。ただ、各メーカーを取り揃えている、というお店は多くないと思いますので、あれこれ試したければ頑張っていろんなお店をはしごする必要があります。
試着会に参加(おすすめ!)
ウェットスーツを扱うお店で、試着会が開催されていれば是非参加しましょう。私が参加したときは会場がプールで、試着だけでなく試泳までさせてもらえました。プールサイドで着た時の印象と、実際に水に入ったときの感覚は結構違っていて、驚いた覚えがあります。ついでに着方のコツを教えてもらえたのもラッキーでした。
シーズン前のタイミングで実施されることが多いようですよ。
通販
自分に合うメーカーやサイズが分かっていれば、通販で購入してもいいと思います。海外通販などは安価で魅力的ですよね。トラブル時に日本語でやりとりできるショップもあるようですし、勇気のある人は試してみては?
使い方・裏技編
いざレース!着方や片付け方の裏技あれこれ
知ってる人は当然と思っていることや、細かすぎて誰もわざわざ言わないような裏技を敢えて大放出します。
中にはトライアスロンウェアを着る
トライアスロンウェアはすぐ乾く生地でできているので濡れても平気です。また、予め着ておくことで、競技中に更衣室に籠って着替えをする必要がありません。
擦れ防止のため首周りにワセリンを塗る
ウェットスーツが擦れて首筋が擦り剥けたことがありますが、海水はしみるし、髪の毛は引っ付くし、かさぶたは突っ張るし、なにせとんでもなく痛いです。そうならないように、ワセリンを塗っておくといいです。ただし、ワセリンの付いた手でゴーグルを触らないよう注意。レンズが曇ります。
なお、首筋保護の別の方法として、ハイネックのUVカットインナーウェアなどを着るという手もあります。
ワセリンを塗るときはコンビニ袋を手袋代わりにするのが賢い!
ワセリンでゴーグルを汚すことのないように、そもそも素手でワセリンを触らないという作戦です。ビニール手袋があればベストですが、わざわざ用意しなくても、コンビニ袋でも十分使えます。
背中のチャックが上がらない人~!
身体が硬い、太った、理由はいろいろかと思いますが、下記をお試しください。
- 一方の手でチャックのスタート地点(首に向かって閉める場合は、お尻側)を引っ張っておく
- チャックについている紐を、長いものに交換する
- 一旦背中側に生地を寄せるように着て無理やり気味にでもチャックを上げ、入水してから、襟元を引っ張ってウェットスーツ内に水を通し、胸元の余裕を確保する
なお、最後の手段として、前開きタイプに買い替えるという技があります。
袖を通すのに苦労する人~!
陸上で着るのは諦めましょう。下半身のみ着用した状態で水に入り、肩まで浸かった状態で勢い良くパンチを繰り出す要領で袖を通す!途中で引っ掛かってしまっても、2度3度と繰り返せば最後には手が袖口から出てきますよ。慣れれば一発です。
喉元が苦しい人~!
背中のチャックを少し開けておくと楽になります。もし根本的にサイズが小さいようなら、買い替えか減量を本気で検討しましょう。窮屈なのは危険です。
どうしても動きにくいんだよ!!という人には
腕の付け根、脚の付け根に生地を余分に持ってくるようにしましょう。あと、腕をまっすぐ前に伸ばした際、袖の継ぎ目が腕の外側を通っているかチェック。ねじれた状態なら、パンチ作戦(上記参照)でちゃんと着直すようにしてみてください。
爪を立てないよう注意!心配なら軍手を使う
爪って意外に鋭いようで、大事なウェットスーツの生地に、簡単に穴をあけてしまったりします。そこまでいかなくても、表面だけえぐってしまうことなど、ざらです。そんなわけで、軍手を用意している人を見掛けたときは感心しました。(でもいつも用意するのを忘れます・・・)
脱ぐときは裏返しにして脱ぎ捨てる
スイムアップ(泳ぎ終わり)から脱ぐまでを以下のような段取りでやるとスムーズかと思います。
- スイムを終えてバイクまで移動するときは上だけ脱いで走る(着たままでは動きにくいし、脱いでしまうと持って歩くのは大変!)
- バイクの前まで来たら、踏みつけにして裏返しにつつ脱ぐ(転ばないよう注意)
- このとき足の裏についた砂をぬぐってきれいにするつもりで!(続けて、バイクシューズを履いたりソックスを履いたりしますからね)
事前に是非練習しておきたいところですが、どうしても無理な場合でも、イメージトレーニングをしておくだけでだいぶ違いますよ。
どうやって持って帰る?
トランジションバッグといって、トライアスロン専用のでかリュックがあります。基本的に最下段が防水になっていて、濡れたままのウェットスーツを収納できるようになっています。よほど水浸しの状態でもない限り、水漏れすることはないと思います。
このひと手間で洗う・乾かすが楽になる
疲れて帰ってからの後片付けは億劫なので、簡単な工夫はしておきましょう。
- 会場にシャワーが用意されていれば、付着した砂利をざっと洗い流しておくといい
- 車移動する人でスペースに余裕があるなら、バケツを積んでおき、浸け置きしつつ帰る
- 干すときは表面・内側ともタオルで水気を取っておくと乾きが断然早くなる
特に、最後の技はお勧めです。内側はなかなか乾かないので、是非やってみてください。
片付け方
長持ちさせたり、次に快適に使うための工夫です。
- 吊るして仕舞うときのハンガーの選び方は、なるべく肩が厚いものを。100円均一でも見つかります
- 手持ちのハンガーの肩にタオルを巻くのもあり
- きっちり畳むと皺になるので、バスタオルを巻き込んでふんわりさせておく
- 専用の洗剤・柔軟剤で柔らかさをキープ
洗剤については実は聞きかじりで、まだ試していません。お勧めが見つかったら、またご紹介しますね。
まとめ
お勧めの選び方としては、冒頭に記載のとおり、試着会で既製品を試すことですが、他にも色々な選択肢がありますね。その中でも、やはり憧れはオーダーメイドですね。
トライアスロンのスイムパートは苦手という人が多いですが、ウェットスーツを着ると泳ぐのが楽になるとか、タイムが上がるという意見が大半です。また、海辺でウェットスーツを着た姿はいかにもトライアスリートといった感じで格好良いですよね。
お気に入りのウェットスーツに出会うために、この記事が少しでもご参考になれば幸いです。