安藤美姫選手といえば、ジャンプの天才で名を馳せた女子フィギュアスケート選手ですね。
今はどうしているかというと、プロ選手としてアイスショーなどで活躍する傍ら、なんとインドネシアでのコーチ業が好評を博したようですよ。どういうことか気になりますよね。
また、そもそもジャンプの天才というけれど、どれほどすごかったのか?改めて振り返ってみましょう。
安藤美姫選手はジャンプの天才だった!
安藤美姫選手はなんといっても、女子史上初の4回転ジャンプを成功させたということがすごいです。もう少し詳しく言うと、2002ー2003シーズンのジュニアグランプリファイナルにて、弱冠14歳という年齢で女子シングル史上初の4回転サルコウに成功し、一躍時の人となりました。
当時中学3年生ですよ、その歳でそれまで男子選手しか飛べなかった4回転ジャンプを達成したなんて、天才というしかないですよね。
女子で4回転を跳んだ選手は、つい最近まで安藤美姫選手しかいなかったことを考えると、いかに難易度が高いのかがわかります。その後、ようやく2018年にアレクサンドラ・トルソワ選手が、2019年にエリザベート・トゥルシンバエワ選手が4回転サルコウを成功させますが、それでも世界で3人きりなわけです。普通の選手なら3回転アクセルでいっぱいいっぱいですからね。
また安藤美姫選手は、女子初の4回転を成功させただけでなく、5種類のジャンプの跳び分けと、コンビのセカンドジャンプに3回転ループ・3回転トウループの両方を跳ぶことができますし、特に苦手なジャンプもありません。ジャンプの天才と呼ばれるのも納得ですね。
安藤美姫選手がインドネシアでコーチ業に挑戦して、どうだったの?
安藤美姫選手は、2018年放送の『おたすけJAPAN』に出演。常夏の国・インドネシアのスケート連盟からの「フィギュアスケート弱小国のインドネシアの子どもたちに本格的なフィギュアスケートの指導をしてほしい」という依頼を受けて、若い選手を熱血指導する様子が紹介されました。そこで選手の個性をしっかり見極める素晴らしいコーチぶりを披露し、視聴者を感心させました。
安藤美姫選手が指導するのは9歳から17歳までのスケーターで、インドネシアではトップクラスの選手ばかりです。しかし、選手たちの滑りをひと目見た安藤美姫選手は、スケーティングの基礎から指導する必要があると見切りました。更に彼女は、選手一人ひとりの問題点や個性、今取り組むべき課題まで、的確につかみました。
こうして、1か月後に開催される国内大会に向けて、安藤美姫コーチの猛特訓がスタートしました。

引用元: https://ameblo.jp/andomiki-official/
例えば、基礎のターン練習を熱心に進めている際、あくびをした女子選手ケオナに対し「やりたくないなら家に帰りなさい」と激怒し、リンクから降りさせました。しかしその後、選手が態度を改めて謝罪したところ、安藤美姫コーチはあっさり許し、練習に復帰させました。しつこく咎めることなく、向上心を大事にするところが素晴らしいと思います。
また、シャイな女子選手サビカには「3回転を跳ぶには強い気持ちが必要。自信を持たせてあげたい」という安藤美姫コーチの考えから、「スピンは私より上手よ!」と、褒めまくります。しかし、ハードな追い込みでダレた時には敢えて厳しく一喝する場面も。更には、「あなた気持ちのは切り替えができるのだから、心配しないでやること」と励まし、選手の笑顔を引き出していました。
まさに飴と鞭といった様子で、選手との間にかなりの信頼関係が見て取れました。
一方、技が不安定な男子選手リズキーには、大会での加点を狙って、安藤美姫コーチ自らステップの振付を急遽差し替えることまでします。そうして、新しいステップを手取り足取りみっちり指導していました。更にある女子選手には、特訓3日目にして2回転半ジャンプを次々と成功させるに至ったのです。
いずれも、選手それぞれの個性を把握した安藤美姫コーチならではの、一人一人の特長に合わせた熱血指導を物語ります。
そして気になる大会結果ですが、短期間にめざましく実力が伸びたリズキー選手は、試合で初優勝しました。また、サビカ選手は、国内初の3回転ジャンプを成功させ、初優勝しました。大成功ですね! 「ジャンプは回数」「飛びたいという気持ちが全て」という元世界女王の言葉にはとてつもない説得力がありました。
そんな安藤美姫選手のコーチぶりは大好評だったようで、「安藤美姫さんは指導者に向いてると思う。」「解りやすい指示出しもそうだけど、生徒を良く観察してる。結果もきっちり出しているし」「ぜひ世界で戦える次世代のエースを日本で育成して欲しい。」といった、安藤美姫選手の指導方法を称賛するコメントが多く聞かれました。
実は安藤美姫選手は、2016年に放送された『ライオンのグータッチ』の中でも、11歳の女子ジュニア選手を指導したことがあります。このときには「9歳でスケートを始めた頃からコーチに憧れていた」「いろいろな方に教える機会に恵まれてうれしい」とコメントしていました。
やはり、コーチ業に適性があるのではないでしょうか。
まとめ
安藤美姫選手がジャンプの天才と呼ばれる所以は、女子選手初の4回転ジャンプを成功させたためでした。ジャンプ全般が得意なことも、天才の印象を強くしていると思います。
また、インドネシアでのトップジュニア選手の熱血指導ぶりから、コーチに向いているという声が多数上がりました。指導した女子選手が国内初の3回転ジャンプを成功させて優勝したということで、ジャンプの天才ならではというようにも思えます。
安藤美姫選手が、いつかコーチ業に就いて国内トップ選手を育成してくれる日が来るよう、また次のジャンプの天才を育ててくれることを、楽しみにしたいですね。